ピアノ名曲解説&練習方法『ショパン 革命のエチュード op.10-12 』

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みなさまこんにちは。
ここ数年ショパンの作品から遠ざかっていたのですが、最近になって急激なショパンブームが私の中で訪れました。そういったわけで、今回はショパンの有名な作品である革命のエチュードを取り上げてみたいと思います。

ショパンについて

日本人に最も馴染みがあるクラシックの作曲家といえばやはりショパンの名があがると思います。

この記事を読んでくださっている皆様はご存知かもしれませんが、簡単にショパンについて説明致します。ショパンは1810年生まれで、リストやシューマンと同年代のロマン派の作曲家です。

残した作品の多くはピアノに関する物で、バラードやワルツ、ノクターン、マズルカ、プレリュードなど様々なジャンルで名作を残している、ピアノを語る上で欠かせない作曲家になります。

革命というあだ名で親しまれているエチュードOp.10-12はショパンが書いた曲の中でも特に知られている作品の一つです。ショパンのエチュードはOp.10、25どちらも非常に素晴らしい傑作であり、ピアノ学習者の登竜門とされています。

Op.10はリストに献呈されており、その一つ一つが格段に難しい技巧と卓越した音楽性を取り揃えた珠玉のような作品となっています。

革命のエチュードを弾いてみよう!

このエチュードは左手の為の練習が主な課題です。いくつか難所はありますが、大まかに気をつけるポイントというのは決まっているので、その辺りを中心に説明致します。

まず、指番号に関してですが、この作品は同じパターンの音形を活用する傾向がありますので、ある程度定石通りの指番号で弾く方が弾きやすい場合が多いです。いくつかの出版社の楽譜を見比べて自分の弾きやすそうな運指を参考にしてみてください。

また、左手のポジション移動を連続して行う必要があるので、フレーズの中でどこからどこまでを同じポジションで弾くかということも細かく考えた方が実際にテンポが上がった時にスムーズに弾けるようになります。

3.重心や腕の位置を見直す

「粒をそろえて弾きなさい」という注意を誰しも耳にしたことがあるかと思います。

この作品のように、難しいパッセージを速いスピードで弾く曲の場合、指の第3関節(指の付け根の関節)がどのように動いているかということを意識すると弾きやすくなります。最初はとても掴みづらい感覚になりますので、ゆっくりとしたテンポで呼吸を整えながら練習してみてください。

それができるようになったら、粒をそろえながらレガートに気をつけてみてください。楽譜をみると、上り下りで綺麗な山を描くようなスラー記号がたくさん書かれています。このアーティキュレーションの実現度はAllegro con fuoco の火のようにというニュアンスに非常に強く関わる点になりますので、根気よく練習してみてください。

つぎに、メロディラインを掌る右手です。シンプルなオクターブと和音の構成が殆どですので、なによりも和音のバランスに注意してください。ソプラノが綺麗に響くよう、小指を効かせることを意識しましょう。また、しっかりとアーティキュレーションを確認して、綺麗なレガートを心がけてみましょう。

ペダリングに関してですが、基本的には和声の動きに合わせて濁らないように踏み替えていきましょう。まずはバスラインをしっかり確認して、なるべくニュートラルな響きを意識してみるのがおすすめです。

ショパンのエチュードに対する弾きづらさという感覚は非常に個人差があるものなので、他の部分の方が弾きづらいという方がいらっしゃるかもしれませんが、個人的に最も弾きづらいと感じたのは29小説目からのゼクエンツになります。この左手のパッセージは黒鍵と白鍵の位置どりが掴みにくいので、手首を柔らかく保ち、手のひらのポジションを明瞭にすることを心がけてみてください。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

革命のエチュードは、ピアノ弾きにとってのある種の到達点のような作品になっています。少しでも弾いている方の参考になれば幸いです。また、この記事を読んで革命のエチュードをやってみようと思ってくださる方がいれば嬉しいです。ショパンの作品は引き続き取り上げたいと思いますので、ご興味ありましたらぜひお読みください。

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