ソルフェージュ日誌:その1「どんなレッスンをしているの?」
こんにちは。ソルフェージュレッスン講師の須藤です。
今日から何回かに分けて、
私がレッスンで具体的にどのようなことを扱っているのか、といったことを綴っていこうと思います。
今回はその記念すべき第一回。何を書こうか悩みに悩んだのですが…
・私がどのようなことを具体的にレッスンをしているのか
・ソルフェージュとはそもそも何か…?
ということについて、ご説明しようかと思います。
ソルフェージュレッスンの内容
まず、私が受け持っているのは主に作曲および作曲理論、ソルフェージュです。
私がソルフェージュのレッスンで扱う内容は、大きく分けて二つに分けることができます。
それは、
①ソルフェージュ実技
②ソルフェージュ理論
の二つです。
さらに、これらは
①ソルフェージュ実技…聴音、視唱、初見等
②ソルフェージュ理論…楽典、音楽史、和声学、楽式論(楽曲分析)等
といった具合に細分化されていきます。
…見慣れない言葉ばかりで、あるいはソルフェージュのレッスンや授業を思い出して頭が痛くなった人もいるかもしれません。
聴音や視唱、楽典…といった分野の解説や、また、これらが音楽作りにどのように役立っていくのか、といったことはまた今後説明していくことにしますが、
さて、ここで「そもそもソルフェージュとは何か?」「何のためにソルフェージュの訓練を行うのか?」ということについて、軽く触れておこうと思います。
ソルフェージュとは何か?
ソルフェージュとは、一般的には「読譜訓練」(楽譜を読む訓練)であると認識されています。
しかし私はそれに加えて──「楽譜を読み取る訓練」に加えて、「実際に鳴っている音/鳴っていない音を聴きとる耳を養う訓練」であると考えています。
20世紀を生きたハンガリーの音楽家・コダーイは「良い音楽家の特徴は、よく訓練された耳と、よく訓練された知識、よく訓練された心と、よく訓練された手である。これら4つの部分はバランス良く、ともに発達している必要がある。」という言葉を残しました。
何のためにソルフェージュの訓練を行うのか?
私が考えるソルフェージュの訓練の意義とは、
楽譜から読み取れる情報を増やし、それをもとに根拠のある解釈をするための「知性」
音楽を、作品を愛する「心」
理想の音楽を「聴きとる耳」、またそれを実際に叶えられているか?ということを聴き取る「耳」
を磨くことで、自身の音楽人生をより豊かにしていくこと──これこそ、ソルフェージュ訓練を行う意義であると考えます。
先程例として挙げた、ハンガリーの音楽家・コダーイは、楽器を習う前の段階での音楽教育を重視し、さらには歌うことを中心としたコダーイ独自のソルフェージュメソッドを開発しました。
あくまで個人的な推測の域を出ませんが、コダーイがソルフェージュを重視するようになった背景には「よく訓練された手だけがあっても良い音楽家にはなり得ない。それでは、他の部分はどのようにして養っていく必要があるか?」という、一種の逆説的な問いがあるように、私は思います。
さて、話は長くなりましたが、、
ソルフェージュの訓練の目的を簡潔にまとめると
①は聴感覚を養う訓練
②は様々な切り口から知識や見解を深めることで、楽譜から読み取ることができる情報を増やし、解釈を深める——あるいは“根拠に基づいた自分の意見”をもつための「素材」を探していくためのお勉強
であると私は考えています。
おわりに
生徒さん一人一人に合わせながら生徒さんの音楽作りに役立つレッスンを…!
をモットーに、理論と感覚の融合を目指してレッスンをしています。
お互いに試行錯誤をしつつ、共に頑張って参りましょう!
次回の記事では、「理論を学ぶ意味」について綴ります。
それでは、今日はこんなところで!
次の記事: (公開後リンクで飛べるようになります)
一歩一歩、無理のない範囲で「できる!」「わかる!」を一緒に増やしていきましょう!
皆さんにお会いできることを楽しみにしています。
:講師プロフィール
東京都出身。都立総合芸術高等学校(前:都立芸術高等学校)を経て、東京藝術大学……
須藤先生のレッスンが受けられる♪ソルフェージュレッスン、作曲レッスン、クラシックピアノレッスン、キッズピアノレッスン詳細はこちらから↓
ソルフェージュレッスン
音楽を学ぶ中で、「理論と感覚が融合した状態」を目指すために。
聴音、視唱、初見、楽典、音楽史、和声学、楽式論(楽曲分析)等。
音楽を専門とする方はもちろん、趣味として楽器を嗜まれる大人の方や、あるいは習い事の一つとして音楽を習っている子供達に。
作曲レッスン
音楽理論に基づいた作曲法を学びたい方。ポピュラー作曲、クラシック作曲。ポピュラー作曲はDTMレッスンもご対応。
自分の音楽を、曲として形にしましょう。
クラシックピアノ教室
ピアノの基本、王道のクラシックピアノ。学生のお稽古、音高・音大受験対策。大人の方の趣味や、資格取得、採用試験を目指したピアノなど、目的に合わせたレッスンを行います。
ピアノ未経験者から対応。
子どもピアノ教室
子どものピアノレッスンは、楽器を始める年齢や性格も様々です。
それぞれに合った教材や進め方で、丁寧に、かつ、音楽を好きになる楽しいレッスンを心がけています。
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