演奏における和声と調性
前の記事:リズム感について
みなさまこんにちは。少し忙しくなってしまい更新がまた滞ってしまい申し訳ありません。気がつけばもう本格的な秋となっていますね。スポーツの秋、芸術の秋、そして食欲の秋などと言いますが、皆様はどの様な秋を楽しんでいらっしゃいますでしょうか?
皆様は曲を練習する際どんなことについて注目しているでしょうか?指の動き、腕のポジション、考えれば考えるほどたくさん出てくるかと思います。そんな中でも、特に注目すべきは、和声のや調性動きについてでしょう。今回は演奏における和声と調性の捉え方について少しお話ししたいと思います。
和声の効果
まずは和声と書いてみますが、そもそも和声とはいったい何か。楽典の本なんかには’和声 harmony は音楽の三要素の一つであり・・’などと小難しい書き方をしています。和声記号自体にも書き方の種類がたくさんあって理解するのが難しそうな印象を持ってしまう方も多いと思います。専門的に勉強するのであれば別ですが、まずは様々な種類の和声をどの様に感じ取るかという事が演奏においては大切でしょう。
感じ取るといきなり言われても難しいかもしれませんが、最初はあまり深く考えず、なんとなくで大丈夫です。例えば、幼稚園のお遊戯会などで、劇の最後に先生がピアノでジャーンジャーンと弾くのに合わせて園児たちがお辞儀をする姿などは誰もがなんとなく想像つく場面かと思います。その際先生が弾いている和声は主和音→属和音→主和音という進行でできています。
これが属和音から主和音へ解決するという動きなのですが、少し不安定な和音からもっとも安定した和音である主和音に戻ると、なんとなくスッキリする感覚が生み出されます。この一連の動きというのはフレーズやセクション締めくくるときなどにとても多用される動きになります。
この属和音から主和音への進行はとても代表的な例ですが、こんな風にいくつかの和声や進行パターンには演奏において特定の効果を生む力があります。
新しい曲を弾いてみる時に、どの様な設計になっているのかわからないということが多々あるかと思います。そういったときは、和声を確認してみてください。まずはどこで解決しているのか、そこに至るまでにどの様な変遷を辿っているのかなどを楽譜に書いてみると、なんとなくイメージが湧きやすくなるかと思います。
調性について
和声についてなんとなくイメージを持ってくださったら幸いです。
次は調性についてお話ししたいと思います。調性に関しても、楽典の本などにはアカデミックなことがつらつらと書いてありますが、和声が”形”を示しているのに対し、調性は”色合い”を表していると考えると、少し飲み込みやすいかと思います。
スクリャービンの様に、実際に共感覚として調性を色として感じるということもありますが、なかなか共感覚を持っている方は少ないと思います。
ですが、それぞれの調性に対して個人個人で様々な印象をきっと感じると思います。和声の段落にも書きましたが、”なんとなく”で大丈夫です。むしろ、調性に関してはなんとなくこんな印象を受けるということが何よりも大切かもしれません。
例えば、私の場合ですが、 G-durは爽やかさ、F-durは懐かしさ、es-mollは情熱みたいなものを感じたりします。また、Ges-durには慈しみの様な雰囲気を感じますが、Fis-durには少しウキウキした気分など、異名同音調でもソと読むかファと読むかによっても違った印象を受けたりします。
もちろんこれは私の印象なので、みなさまの感性の元に自由な妄想を膨らませてみてください。演奏の個性というものは様々な点から生まれますが、調性に対する感じ方はかなり影響が大きい点だと個人的には考えています。
実際に自分で演奏したり曲を聴いたりするときは、調性同士の関係にも注目してみてください。曲の中でどの様な転調を辿っているのか、どういったシーンでどういった調性が用いられているのかなどを意識して聴いてみると、曲に対するイメージがより生まれやすくなります。
演奏において
実際に演奏する際に和声や調性、各音の動きのことを気にしていたらキリがないかもしれないように思うかもしれません。しかし、できる限りそれらの動きを感じ取ろうとすることがとても大切になってきます。はじめのうちは全ての音の動きを捉えるのは難しいかもしれませんので、大まかな和声の進行だけでも意識してみましょう。それだけでも曲の雰囲気がより自然な雰囲気になって行きます。ぜひ普段の練習にも取り入れてみてください。
おわりに
いかがでしたでしょうか。体験レッスンも随時募集しております。また、記事に関してリクエスト等ございましたらお気軽にご質問ください。
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